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ケンゾーエステートのフラッグシップワイン「rindo(紫鈴)」。
とても素晴らしいワインの一つですが、実は、その「最高の飲み頃」はヴィンテージ(収穫年)ごとに大きく異なるのです。
rindoは、そのヴィンテージによって、リリース直後から楽しめる素晴らしいアプローチの良さと、10年以上の長期熟成を経て真価を発揮する驚くべきポテンシャルの両方を秘めています。
特に評価の高い rindo 2019 の飲み頃はいつなのか、最新ヴィンテージ rindo 2021 の飲み頃はどう判断すべきか。また、安定した rindo 2018 や、困難な年であった rindo 2020 など、ヴィンテージごとの個性も気になるところです。
さらに、もう一つのフラッグシップである rindo と murasaki の違い、飲む際の最適な飲み頃温度やデキャンタの必要性、現在の価格やハーフボトルの有無、そして残念ながら存在する偽サイトを避け、正規販売店で安全に入手する方法まで、知りたいことは尽きません。
この記事では、ケンゾーエステート rindo の飲み頃に関するこうした疑問に、一つひとつ丁寧にお答えしていきます。
この記事のポイント
- rindoが持つ「二つの飲み頃」の理由
- ヴィンテージ別(2021, 2020, 2019, 2018)の具体的な飲み頃
- rindoのポテンシャルを引き出す最適な温度とデキャンタ方法
- 価格の目安と信頼できる正規販売店での購入方法
ケンゾーエステート rindo 飲み頃の結論

ケンゾーエステートの「rindo」がこれほどまでに愛好家を惹きつけるのは、その味わいが持つ「二面性」にあります。まずは、rindoの飲み頃に関する結論と、ヴィンテージごとの特徴、そして「murasaki」との違いについて詳しく見ていきましょう。
rindoはいつ飲むべきか?二つの答え
「rindoの飲み頃はいつか?」という問いに対する答えは、一つではありません。なぜなら、rindoは「今飲んでも美味しく、熟成させても素晴らしい」という二つの異なる魅力(二面性)を持つように設計されているからです。
この背景には、現代のナパ・ヴァレー、ひいては世界の高級ワイン市場が持つ「二つの使命」があります。
- 今すぐ楽しみたい需要(アプローチの良さ)一つは、高級レストランのワインリストや、購入してすぐに特別な日を祝いたいと願う愛好家のための「即時性」です。リリース直後からでも、その豊満でクリーミーな質感、豊かな果実味を十分に楽しめるように造られています。
- 長期熟成させたい需要(ポテンシャル)もう一つは、ボルドーのグラン・ヴァンのような「コレクターズアイテム」としての価値です。セラーで10年、15年と熟成させることで、タンニンがしなやかになり、複雑な香りが開花する「長期熟成能力」も同時に求められます。
rindoは、この一見矛盾する二つの要求に、見事に応えているワインなのです。
著名なワイン評論家ジェームス・サックリング氏が最新ヴィンテージ(2021)を評した「Drink now or hold(今飲むか、熟成させるか)」という言葉が、まさにこのrindoの二面性を完璧に表現しています。
熟成によるrindoの官能的な変化
飲み頃を選ぶことは、味わいの好みを選ぶことでもあります。rindoが時間と共にどう変化するかを知っておきましょう。
若い状態(リリース直後~3年)
この段階では、ワインは非常にパワフルで、果実のエネルギーに満ち溢れています。香りは「ブラックベリー、プラム、カシス、ココア、ブルーベリー」といった、凝縮した黒系果実のアロマが支配的です。タンニン(渋み)は「リッチ」で「豊満(plush)」ですが、若さゆえの力強い存在感があります。
熟成のピーク(5年~15年)
この段階に入ると、ワインは劇的な変化を遂げます。豊富だったタンニンはその角が取れ、「シルクのようにしなやか」、「ベルベットのよう」と表現される質感に変わります。香りは、新鮮な果実味(Fruit)から、複雑な熟成香(Bouquet)へと移行し、「トリュフ」、「土(earth)、革(leather)」、「パイプタバコ」、「砕いた御影石(crushed granite)」といった、より多層的で奥深い「第二、第三のアロマ」が姿を現します。
あなたが若々しくエネルギッシュな果実味を好むか、それとも熟成によって開花する複雑でしなやかな味わいを好むかで、選ぶべき「飲み頃」のタイミングは全く異なってくるのです。
rindo 2019 飲み頃とヴィンテージ特徴

rindoのヴィンテージの中でも、愛好家やコレクターの間で特に注目度が高いのが2019年です。
このヴィンテージの飲み頃は「2022年~2037年」と予測されており、実に15年間にもわたる非常に長期の熟成ポテンシャルを持つと評価されています。その評価を裏付けるように、California Wine Advisors (CWA) では97点という、ほぼ満点に近い極めて高いスコアを獲得しました。
この並外れた長期熟成能力の秘密は、そのセパージュ(ブドウ品種の構成比率)に隠されています。2019年は、カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が62%と、近年のヴィンテージ(2021年 49%, 2018年 53%)の中で最も高くなっています。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、ボルドー品種の中で最もタンニンが豊富で、ワインに強固な骨格(ストラクチャー)と色調、そして何よりも長期熟成能力をもたらす品種です。この62%という高い比率こそが、このヴィンテージの力強さと、2037年まで続くと言われる長い熟成の旅の源泉となっているのです。
2019年を飲む際の注意点
この偉大なポテンシャルゆえに、若い段階で飲むには注意が必要です。評論家からは「2024年以前に飲む場合はデキャンタを推奨」という具体的なアドバイスが出ています。
もし若いうちに開けるのであれば、その固く閉じている香りを解き放ち、力強いタンニンを和らげるために、後述するデキャンタージュ(空気に触れさせること)が必須のステップとなります。
rindo 2021 飲み頃と最新評価
最新ヴィンテージの一つである2021年は、長期熟成型の2019年とは対照的な、非常に魅力的な個性を持っています。
この年の飲み頃は「今すぐ~2031年+」と評価されており、まさに前述の「Drink now or hold(今飲むか、熟成させるか)」を体現しています(JamesSuckling.com 93点)。
評論家から「夢のような、豊満で(opulent)、クリーミーな質感」と絶賛されるこのヴィンテージは、なぜリリース直後からこれほどまでにアプローチしやすいのでしょうか。
その答えもまた、セパージュにあります。2021年は、メルロの比率が31%と、他のヴィンテージ(2019年は22%, 2018年は26%)と比べて著しく高いのです。
メルロがもたらす「アプローチの良さ」
メルロは、カベルネ・ソーヴィニヨンに比べてタンニンが柔らかく、ふくよかでジューシーな果実味をもたらす品種です。サックリング氏がコメントする「カシス、チェリークリーム、チョコレート」といった風味は、まさにこの高い比率のメルロが貢献していると考えられます。
この31%というメルロ比率は、醸造チームが明確な意図を持って「若いうちから楽しめる」という側面を設計した結果と言えるでしょう。
rindo 2018と2020のヴィンテージ評価
rindoの魅力を知る上で欠かせない、対照的な個性を持つ2018年と2020年のヴィンテージについても、詳しく見ていきましょう。
2018年ヴィンテージ:完璧なバランス
2018年は、rindoが持つ「二重性」を完璧なバランスで体現したヴィンテージとして、非常に高く評価されています。
評論家からは「今後10~12年のいつでも飲める」「今すぐにでも十分に堪能できる」と評されており、「アプローチの良さ」と「熟成ポテンシャル」を見事に両立させています。
セパージュはカベルネ比率53%、メルロ比率26%とバランス型。特筆すべきはマルベックが11%と比較的多くブレンドされている点で、これが「アプローチしやすさ」や、テイスティングノートに見られる「ダークプラム、ココア」といった豊かで魅力的な果実味に貢献していると推察されます。
2020年ヴィンテージ:困難を乗り越えたエレガンス
2020年は、ナパ・ヴァレーが大規模な山火事(Glass Fire)に見舞われた、ワイン造りにとって歴史的にも非常に困難なヴィンテージでした。
煙の影響(スモーク・テイント)を懸念し、多くの著名なワイナリーがこの年の赤ワインのリリース自体を断念するという苦渋の決断を下しました。
その中にあって、ケンゾーエステートが「rindo 2020」をリリースしたという事実は、驚きをもって迎えられました。これは、伝説的なヴィンヤード・マネージャーであるデビッド・アブリュー氏による完璧な畑管理と、マーク・ナネス氏率いる醸造チームによる極めて厳格な選果(ブドウの選別)によって、最高品質のブドウのみが使用されたという、ワイナリーの絶対的な自信の表れに他なりません。
テイスティングノートが示す「シルキー」「ソフト」な質感は、困難な年であったにもかかわらず、ケンゾーエステートが追求するエレガンスのスタイルが一切損なわれていないことを証明しています。
rindoとmurasakiの違いを比較
rindoの飲み頃を調べる際、必ずと言っていいほど比較対象となるのが、もう一つのフラッグシップ「紫 (murasaki)」です。どちらもナパ・ヴァレーで造られるボルドーブレンドですが、その哲学とスタイルは明確に異なります。
その違いを、以下の表にまとめました。
| 特徴 | rindo (紫鈴) | murasaki (紫) |
|---|---|---|
| ワインの哲学 | カベルネ・ソーヴィニヨン主体のブレンド | その年の最高の区画・品種が主役 |
| セパージュ | 一貫してカベルネ・ソーヴィニヨンが約50~60%を占める。 | ヴィンテージによって主役が大きく入れ替わる。(例:2018年メルロ 87%, 2011年カベルネ 86%) |
| スタイル | ナパの力強さと骨格、エレガンスを両立させた「エステイトの顔」。 | メルロが多い年はより優美に、カベルネが多い年はより荘厳に、と表情を変える。 |
どちらを選ぶべきか?
「rindo」は、ケンゾーエステートが目指す「カベルネ・ソーヴィニヨン主体のスタイル」を、ヴィンテージの個性を反映させつつも一貫して表現しています。エステートの哲学そのものを味わいたい方におすすめです。
「murasaki」は、その年最も輝いていたブドウ品種にスポットライトを当てた、ヴィンテージの個性がよりドラマティックに表現されたワインと言えるでしょう。
最高のケンゾーエステート rindo 飲み頃体験
飲み頃のヴィンテージを選んだら、次はそのポテンシャルを最大限に引き出す「技術」です。rindoを最高のコンディションで楽しむためには、サーブ(提供)の方法が非常に重要になります。なぜなら、温度や開け方一つで、数万円のワインの味わいは良くも悪くも大きく変わってしまうからです。
rindo 飲み頃温度は16~18℃

rindoを最高の状態で楽しむための「飲み頃温度」は、16~18℃が絶対的な推奨温度帯です。
これは、ナパ・ヴァレーの高級ボルドーブレンドにとっての「黄金律」とも言えます。ご自宅のワインセラーの「保存」温度(通常14~18℃)とは別に、「サーブ(提供)」する温度として、この16~18℃を正確に意識することが大切です。
温度管理の失敗がもたらす悲劇
もし、この温度管理を誤るとどうなるでしょうか。
- 冷やしすぎ(例:10℃以下)冷蔵庫から出したばかりのような温度では、rindoの最大の魅力である豊かな香りが固く閉じてしまいます。さらに、豊富なタンニン(渋み)が必要以上に収斂(しゅうれん)し、口当たりがギスギスとした不快なものになってしまいます。
- 温めすぎ(例:22℃以上)特に日本の夏場の「常温」でサーブするのは最も危険です。rindoはアルコール度数が15%を超えるヴィンテージ(例:2019年 15.2%)もあり、温度が高いとアルコール感だけが揮発して鼻をつくように感じられます。味わいの「骨格」もぼやけ、だらしない(flabby)印象になってしまいます。
16~18℃という温度帯は、rindoの豊かな果実味と、それを支えるタンニンや酸の「構造(ストラクチャー)」が最も美しく調和し、複雑な香りが花開くための、計算され尽くした温度なのです。
rindo 飲み頃のためのデキャンタ方法

「rindoは飲む何時間前に開けるべきか?」という疑問、特にデキャンタージュ(デキャンタというガラス容器に移し替えること)の必要性については、ヴィンテージの若さによって答えが明確に異なります。
若いヴィンテージ(例:2019年、2021年)
リリースから間もない、あるいはまだ熟成のポテンシャルを残している若いrindoには、デキャンタージュを強く推奨します。
その目的は、意図的にワインを空気に触れさせる「エアレーション(酸化促進)」です。これにより、以下の二つの重要な効果が期待できます。
- 豊富すぎるタンニンを「まろやか」にする。
- まだ固く閉じている香りを「開かせる」。
目安として、飲む2時間から3時間ほど前に抜栓し、デキャンタに移すことが推奨されます。特に2019年ヴィンテージのように骨格がしっかりしたワインは、そのポテンシャルを引き出すためにデキャンタージュが鍵となります。
熟成したヴィンテージ(例:2010年など)
一方で、10年以上の熟成を経たrindoの場合、デキャンタージュの目的は全く異なります。それはエアレーションではなく、瓶の底に溜まった「澱(おり)」を静かに取り除くためです。
熟成によって育まれた繊細で複雑な香りは、過度な空気接触(酸化)によって急速に失われてしまうリスクがあります。若いワインのように激しく空気に触れさせるのではなく、澱がデキャンタに入らないよう光に透かしながら静かに移し替え、できるだけ速やかにサーブするのが良いでしょう。
インターネット情報の注意点
時折、インターネット上で「デキャンタージュ後1時間~2時間が美味しい」といった情報が見られますが、調査したところ、これらはスペインの「サルモス / トーレス」という、rindoとは全く別のワインに関するテイスティング情報である可能性が高いです。rindo(特に若いヴィンテージ)に関しては、「2~3時間前」という、より長い時間を見積もることをおすすめします。
rindoの価格とハーフボトルの入手
rindoの飲み頃を考える上で、その市場価格も重要な要素です。rindoの価格は、ヴィンテージの評価と希少性によって大きく変動します。
例えば、あくまで目安ですが、近年の市場価格を見てみると、
- 2021年(最新ヴィンテージ): 約21,800円~22,000円
- 2019年(高評価・熟成ヴィンテージ): 約41,600円
といった価格差が見られます。(2025年時点の調査)
この価格差が示す事実は重要です。市場は、CWA 97点という極めて高い評価と、カベルネ比率62%がもたらす長期熟成ポテンシャルを持つ2019年に対し、最新ヴィンテージの約2倍の付加価値を認めていることになります。
4万円を超えるワインの「飲み頃」を検索する時、その背景には「絶対に失敗したくない」という強い思いがあるのは当然のことです。この高額な投資を保護するという観点からも、2019年の「飲み頃:2022-2037年」や「2024年以前は要デキャンタ」といった情報は、非常に価値のある指標となります。
ハーフボトル(375ml)という賢明な選択肢
rindoには、フルボトル(750ml)だけでなく、ハーフボトル(375ml)も用意されています。これは非常に嬉しいポイントです。
「いきなりフルボトルを開けるのは勇気がいる」「色々なヴィンテージの飲み頃を試してみたい」「二人で飲むのにちょうど良い量が欲しい」といった場合には、ハーフボトルから試してみるのも賢明な選択です。
※価格は常に変動します。あくまで一般的な目安として捉え、実際の購入時は各販売店の最新価格を必ずご確認ください。
偽サイト注意!rindoの正規販売店
rindoのような希少価値の高いワインを手に入れる際、最も注意すべき点の一つが「購入先」です。最高の飲み頃を待つ以前に、そのボトルが本物であり、適切な環境で保管されていなければ、全てが無意味になってしまうからです。
ケンゾーエステートは、ワイナリー直販(オンラインショップ、直営レストラン)以外のルートで販売されている製品を「転売品」と位置づけています。転売品のリスクは、その保管状態が不明瞭であることです。例えば、劣悪な環境(高温多湿な倉庫など)で保管されていた場合、ワインは「熱劣化」を起こし、飲み頃を迎えるどころか、本来の味わいを永久に失ってしまいます。
偽のワイン販売サイトに関する公式の警告
さらに深刻な問題として、近年、ケンゾーエステイトのワインが希少になるにつれ、代金のみを騙し取り、商品を発送しない「偽のワイン販売サイト」による詐欺行為が発生していると、ワイナリーが公式に警告を発しています。
(出典:KENZO ESTATE オンラインショップ「偽サイト・転売サイトにご注意ください」)
「飲み頃」を議論する大前提として、そのワインの品質(適切な保管状態)と真贋を保証するためには、ケンゾーエステイトの公式オンラインショップ、直営レストラン、または信頼できる正規販売店から購入することが、私たち愛好家にとっての最大のリスクヘッジとなります。
総括:ケンゾーエステート rindoの飲み頃
ここまで、ケンゾーエステート rindo の飲み頃について、ヴィンテージごとの違いから最高の楽しみ方、そして安全な入手方法までを詳しく見てきました。
rindo 飲み頃のまとめ
- 飲み頃は「二つ」ある「今すぐ飲む(アプローチ型)」か「熟成させて飲む(長期熟成型)」か。それはヴィンテージの個性(セパージュ)によって決まります。
- ヴィンテージの個性を知る2021年(メルロ多め)はアプローチしやすく、2019年(カベルネ多め)は長期熟成型という個性を理解することが重要です。
- 最高の体験は「技術」で決まる最適な温度(16~18℃)と、適切なデキャンタージュ(特に若いヴィンテージは飲む2~3時間前)が、rindoのポテンシャルを引き出します。
- 購入は「正規店」で品質と真贋が保証された正規ルートでの購入が、最高の飲み頃体験への第一歩です。
rindoは、その一口にナパ・ヴァレーの類まれなテロワール(生育環境)と、醸造チームの揺るぎない哲学が凝縮された、まさに芸術品と呼ぶにふさわしいワインです。
この記事が、あなたにとっての最高の「飲み頃」を見つけ、その素晴らしい味わいを体験するための一助となれば幸いです。
※本記事に記載されているワインの評価、飲み頃、価格は、あくまで一般的な目安や過去のデータに基づくものです。ワインの状態は保管状況によっても大きく異なります。最終的なご購入やご判断は、ご自身の責任においてお願いいたします。


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