ロマネコンティのセカンドワインとは?幻のキュヴェの正体と値段

高級ワイン

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ワイン好きなら誰もが一度は憧れるロマネコンティですが、その価格ゆえになかなか手が出ないのが現実です。

そこで多くの人が興味を持つのが、ロマネコンティのセカンドワインという存在ではないでしょうか?

手頃な値段でそのエッセンスを感じられる種類があるのか、あるいはプリューレ・ロックやドメーヌ・ド・ヴィレーヌといった関連するワインとの関係はどうなっているのかなど、気になる点は尽きません。

この記事では、世界最高峰のワインの系譜に連なる特別なボトルの真実について、詳しく解説していきます。

この記事のポイント

  • ロマネコンティ(DRC)における「セカンドワイン」の正確な定義と実態
  • 幻のキュヴェ「デュヴォー・ブロシェ」の生産年や市場での価値
  • 味わいの特徴やおすすめのペアリング料理
  • DRCのDNAを受け継ぐ関連ドメーヌ(ヴィレーヌ、ロック)の魅力

ロマネコンティのセカンドワインと呼ばれる幻の銘柄

世界中のワイン愛好家が熱い視線を注ぐドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)。

その完璧さを追求する哲学ゆえに、一般的なシャトーのような「セカンドワイン」という概念は、実は少し複雑な形で存在しています。

ここでは、ロマネコンティのセカンドワインとして知られる特別なボトルの正体と、その希少性について掘り下げていきましょう。

セカンドが存在しないDRCの例外的な種類

まず前提として理解しておきたいのは、ボルドーの格付けシャトーなどが採用している「品質基準に達しなかったブドウをセカンドラベルに回す」というシステムは、DRCには公式には存在しないという点です。

DRCが所有する畑は、基本的にすべてが特級畑(グラン・クリュ)です。

彼らの哲学では、グラン・クリュの品格に満たないワインは、バルクワイン(桶売り)としてネゴシアンに売却されてしまいます。

つまり、「ロマネコンティ」という名のついた品質の低いワインは市場に出回らないのです。

しかし、これには一つの「例外」が存在します。

それこそが、多くのファンが「事実上のセカンド」とみなしているワインなのです。

実質的セカンドのデュヴォー・ブロシェとは

ロマネコンティのセカンドワインとして広く認知されているのが、

「ヴォーヌ・ロマネ・プルミエ・クリュ・キュヴェ・デュヴォー・ブロシェ(Vosne-Romanée 1er Cru Cuvée Duvault-Blochet)」

です。

このワインは、DRCの創始者であるジャック・マリー・デュヴォー・ブロシェへのオマージュとして名付けられました。

特筆すべきは、このワインに使われるブドウが、ラ・ターシュやグラン・エシェゾーといった最高峰のグラン・クリュの畑から収穫された若木(Jeunes Vignes)のブドウであるという事実です。

若木(Jeunes Vignes)とは?

DRCでは樹齢20〜25年未満の木を「若木」と定義することが多いようです。

一般的なワイナリーでは十分に古木(ヴィエイユ・ヴィーニュ)と呼ばれる樹齢であっても、DRCの基準ではまだグラン・クリュの深みを表現するには早いと判断されることがあります。

あえて特級畑(グラン・クリュ)を名乗らず、一級畑(プルミエ・クリュ)として格下げ(デクラス)してリリースされるこのワインは、まさに「選ばれし若木の祝祭」とも言える存在です。

希少な当たり年にのみ造られるヴィンテージ

キュヴェ・デュヴォー・ブロシェの最大の特徴は、「毎年生産されるわけではない」という点です。

ブドウの出来が極めて良く、かつ若木の収量が十分に確保できた「当たり年」にのみ、ひっそりとリリースされます。

1930年代以降、長らく市場から姿を消していましたが、1999年のヴィンテージで劇的な復活を遂げました。その後も生産された年は限られています。

ヴィンテージ 特徴
1999年 伝説的な復活の年。ラ・ターシュの若木が主体と言われる濃厚な味わい。
2002年 バランスの取れたクラシックなブルゴーニュのスタイル。
2006年 肉厚でスパイシー、比較的親しみやすいヴィンテージ。
2008年 酸とミネラルが際立つ、厳格で知的なスタイル。
2009年以降 2009、2011、そして2019年以降は気候変動の影響もあり比較的コンスタントに生産。

このように、特定の年にしか出会えないこと自体が、このワインの神秘性を高めています。

ロマネコンティに迫る値段と市場価値

「セカンドワインだから安いだろう」と考えるのは早計かもしれません。

現在、このキュヴェ・デュヴォー・ブロシェの市場価格は高騰の一途を辿っています。

日本国内の流通価格を見ると、ヴィンテージにもよりますが、一本あたり50万円から100万円前後で取引されることも珍しくありません。

これは他の名門ドメーヌのグラン・クリュを遥かに凌ぐ価格設定です。

投資・購入時の注意

DRCのワインは偽造品のリスクがつきまといます。購入の際は、信頼できる正規輸入代理店のタグが付いたものや、歴史あるワインショップを選ぶことを強く推奨します。

弟分とされるエシェゾーとの違いを比較

DRCのラインナップの中で、エントリーレベル(入り口)として比較されることが多いのが「エシェゾー(Echezeaux)」「コルトン(Corton)」です。

これらは正真正銘のグラン・クリュですが、市場価格や立ち位置としてはデュヴォー・ブロシェと競合します。

エシェゾーが「常に生産される安定したグラン・クリュ」であるのに対し、デュヴォー・ブロシェは「神出鬼没のレアアイテム」という側面が強く、コレクター心をより強く刺激する傾向にあります。

ロマネコンティのセカンドワインの魅力と楽しみ方

では、実際にこの「幻のセカンド」はどのような味わいなのでしょうか?

ロマネコンティのDNAを色濃く受け継ぐその官能的な世界と、それをより身近に感じるための選択肢についてご紹介します。

ヴォーヌロマネ特有のスパイス香る香り

グラスに注いだ瞬間に立ち上るのは、まさに「ヴォーヌ・ロマネ」の香りです。

バラやスミレといった華やかなフローラルノートに加え、白檀(サンダルウッド)やクローブ、シナモンを思わせるオリエンタルなスパイスの香りが広がります。

これは、DRCが伝統的に行っている全房発酵(茎まで一緒に発酵させる手法)由来の特徴です。

セカンドという位置付けであっても、醸造の哲学はロマネ・コンティやラ・ターシュと全く変わりません。

早飲みも可能な親しみやすい味の特徴

グラン・クリュのワイン、特にロマネ・コンティなどは、飲み頃を迎えるまでに20年、30年といった長い熟成期間を要することがあります。

しかし、若木のブドウを使用しているデュヴォー・ブロシェは、比較的若いうちからその魅力を発揮してくれます。

  • タンニン: 非常にシルキーで、口当たりが滑らか。
  • 果実味: フレッシュなラズベリーやチェリーのニュアンスが前面に出る。
  • 構造: グラン・クリュほどの「重み」や「厳格さ」が和らいでおり、外向的で親しみやすい。

もちろん熟成ポテンシャルも十分ですが、「今開けても美味しい」というのは大きな魅力と言えるでしょう。

贅沢な一本に合わせたい合う料理の提案

この特別なワインを開ける際には、やはり料理にもこだわりたいものです。スパイスの効いた複雑な香りには、以下のような料理が絶妙にマッチします。

最もおすすめなのは「鴨肉のロースト」「ジビエ(鳩やウズラ)」です。

野性味のある肉の旨みが、ワインの持つスパイシーさと共鳴します。

また、秋から冬にかけては、香りの強いトリュフを使ったリゾットや、熟成したチーズ(エポワスなど)と合わせるのも至福の体験となるでしょう。

関連ドメーヌのヴィレーヌもおすすめな理由

「数十万円のワインはさすがに予算オーバー」という方におすすめしたいのが、DRCの共同経営者を長年務めたオベール・ド・ヴィレーヌ氏が手掛ける「ドメーヌ・ド・ヴィレーヌ(Domaine de Villaine)」です。

コート・シャロネーズ地区のブーズロンに位置するこのドメーヌは、DRCと全く同じ哲学(ビオロジック農法、低収量、厳格な選果)で運営されています。

特に赤ワインの「ラ・ディゴワーヌ」などは、数千円から1万円程度の価格帯でありながら、DRCに通じる気品と透明感を持っています。

まさに「普段着で楽しむロマネコンティの精神」と言えるでしょう。

野性味あふれるプリューレ・ロックの評価

もう一つ、忘れてはならないのが「ドメーヌ・プリューレ・ロック(Domaine Prieuré Roch)」です。

DRCの元共同経営者であった故アンリ・フレデリック・ロック氏が設立しました。

こちらはDRC以上に徹底した自然派(ナチュール)のアプローチを取っており、独特の「梅やシソ」のような香りと、爆発的なエネルギーを持つワインを生み出します。

近年価格が高騰していますが、DRCの野生的な側面を強調したようなスタイルは、熱狂的なファンを魅了し続けています。

ロマネコンティのセカンドワインで至福の体験を

ロマネコンティのセカンドワイン「キュヴェ・デュヴォー・ブロシェ」は、単なる廉価版ではなく、ドメーヌの歴史と哲学が凝縮された独立した傑作です。

その希少性と価格は決して手頃とは言えませんが、DRCのエッセンスをより親しみやすい形で体験できる貴重な存在であることは間違いありません。

もし運良くこのワインに出会う機会があれば、あるいは関連ドメーヌのワインを通してその片鱗に触れることがあれば、それはあなたのワインライフにとって忘れられない至福のひとときとなるはずです。

まとめ

  • DRCに公式なセカンドはないが、「キュヴェ・デュヴォー・ブロシェ」がその役割を担う。
  • 特級畑の若木を使用し、当たり年にのみ造られる希少品。
  • 価格は高騰しており、数十万円〜100万円クラス。
  • 予算を抑えてDRCの哲学を感じるなら「ドメーヌ・ド・ヴィレーヌ」もおすすめ。

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