※本サイトは20歳以上を対象としたアルコール関連情報を含みます。
世界最高峰のワインとして名高いロマネコンティですが、その高貴な味わいを決定づける要素の一つに「樽」の存在があります。
もし、ロマネコンティと同じ樽で作られたワインが、4000円台という手の届く値段で手に入るとしたら、試してみたいと思いませんか?
実は、ロマネコンティの使用済み樽を譲り受けてワインを熟成させているマスラヴァルやデュペレバレラといった生産者が存在します。
また、オーボンクリマのようにロマネコンティと同じメーカーの樽を使用することで、そのスタイルを追求するワイナリーも知られています。
一方で、焼酎や日本酒でも「ロマネコンティ」の名を冠する商品を見かけますが、それらが本当に同じ樽を使っているのか、それとも比喩なのか、味や香りの真実が気になるところです。
この記事では、これらのワインや酒類の実態に迫ります。
この記事のポイント
- ロマネコンティの使用済み樽を使って熟成されたワインの実名と特徴
- 同じ樽メーカーであるフランソワ・フレール社製の樽を使う銘柄の魅力
- 市場で見かけるロマネコンティの名を冠した焼酎や日本酒の真実
- 数千円台から購入できる関連ワインの具体的な味わいと楽しみ方
ロマネコンティと同じ樽を使ったワインの真実

ワイン愛好家であれば誰もが憧れるロマネコンティですが、その味わいの秘密の一部は、前述したように熟成に使われる「樽」にあります。
ここでは、ロマネコンティの使用済み樽が実際に流通しているのか、そしてそれを使ったワインがどのような魔法をかけられているのか、その真実に迫ります。
ロマネコンティと同じ樽メーカーの秘密とは

ロマネコンティ(DRC)のワインが持つ、あの圧倒的な香りと滑らかな質感を生み出しているのは、ブルゴーニュの名門樽メーカー、フランソワ・フレール(François Frères)社の樽です。
DRCはこのメーカーに対し、非常に厳しい基準で樽を特注しています。
具体的には、トロンセやベルトランジュといったフランスの一流の森から切り出されたオーク材を使用し、通常よりも長い3年間(36ヶ月)という期間をかけて自然乾燥(シーズニング)させています。
この長い乾燥期間によって、木材に含まれる粗いタンニンや苦味が抜け、代わりに上品なスパイスやヴァニラの香りが生まれるのです。
さらに、DRCはワインの果実味を損なわないよう、樽の内側を焼く「トースト」の工程も絶妙なミディアム加減で調整しています。
ロマネコンティの樽を使うマスラヴァルの魅力

「ロマネコンティの使用済み樽を使っている」と公言され、実際に高い評価を得ているワインの一つが、南フランスのラングドック地方で作られるマス・ラヴァル(Mas Laval)です。
特に「グラン・キュヴェ」という銘柄は、DRCの使用済み樽で18ヶ月間熟成されています。
マス・ラヴァルは、シラーやグルナッシュといった力強い品種を使用していますが、ここにDRCの古樽を使うことで、驚くべき変化が生まれます。
使用済み樽は、新樽のように強い木の香りはつきませんが、ワインに微量の酸素をゆっくりと供給する能力に長けています。
これにより、南仏特有の荒々しさが削ぎ落とされ、ブルゴーニュワインのようなエレガントでシルキーな舌触りが加わるのです。
まさに、力強さと繊細さが同居する奇跡的なバランスを楽しめます。
4000円で買えるロマネコンティ樽熟成ワイン

驚くべきことに、先ほど紹介した「マス・ラヴァル グラン・キュヴェ」は、日本国内でも4000円から4500円程度で購入することが可能です。
数百万円するロマネコンティのニュアンスを、この価格帯で体験できるというのは、ワイン好きにとってはまたとないチャンスと言えるでしょう。
マス・ラヴァルを楽しむ際のヒント
抜栓してすぐは少し香りが閉じていることがあります。大きめのグラスに注ぎ、時間をかけてゆっくりと空気に触れさせることで、DRC樽由来の繊細なスパイス香や、滑らかな質感がより一層引き立ちます。
ロマネコンティの使用済み樽がもたらす味と香り

では、DRCの使用済み樽を使うことで、具体的にどのような味や香りになるのでしょうか?
誤解を恐れずに言えば、「ロマネコンティの味がそのまま移る」わけではありません。しかし、確実に継承される要素があります。
それは「質感(テクスチャー)」です。
フランソワ・フレールの最高級の木材は、きめ細かい木目を持っており、ワインのタンニンを丸く柔らかくする効果が抜群です。
香りの面では、強烈なヴァニラ香というよりも、シナモンやクローヴといった奥ゆかしいスパイスのニュアンスや、腐葉土のような複雑な香りがほんのりと漂います。
これがワインに深みを与え、クラスを超えた高級感を演出してくれるのです。
ロマネコンティと同じ樽の値段と入手難易度
「自分もロマネコンティの樽が欲しい」と思われるかもしれませんが、一般市場でDRCの空き樽そのものを入手するのは極めて困難です。
これらは通常、信頼関係のある特定の生産者(ドメーヌ)やネゴシアンに直接譲渡されるためです。
ただし、樽そのものではなく「その樽で熟成されたワイン」であれば、ネットショップやワイン専門店で比較的容易に見つけることができます。
特にマス・ラヴァルや後述するデュペレ・バレラは、人気が高いものの定期的に日本に入荷しています。
見つけた時が買い時と言えるでしょう。
注意点
「ロマネコンティの樽使用」を謳う商品は人気が高く、ヴィンテージ(生産年)によってはすぐに売り切れてしまうことがあります。在庫があるうちに確保することをおすすめします。
ロマネコンティと同じ樽で熟成した銘柄と選び方
直接的にDRCの樽を使ったワイン以外にも、同じ哲学や道具を共有することで、そのスタイルに肉薄している銘柄が存在します。
ここでは、さらに選択肢を広げ、賢い選び方をご紹介します。
デュペレバレラは古樽のニュアンスを楽しむ

プロヴァンス地方のデュペレ・バレラ(Dupéré Barrera)が造る「バンドール・キュヴェ・インディア」もまた、ワイン通の間で伝説的な一本です。
このワインは、なんとロマネコンティの古樽と、世界最高峰の貴腐ワイン「シャトー・ディケム」の古樽をブレンドして使用していると言われています。
ムールヴェードルという野性味あふれる品種が、DRCの樽によって洗練され、ディケムの樽によって妖艶な甘い香りを纏う。この複雑怪奇な味わいは、他では絶対に体験できません。
価格も4000円〜5000円程度と良心的で、エキゾチックなラベルデザインも相まって、話題性抜群のワインです。
オーボンクリマが再現する新樽のスタイル
アメリカ・カリフォルニア州のオー・ボン・クリマ(Au Bon Climat)は、少し違ったアプローチをとっています。
彼らはDRCの使用済み樽をもらうのではなく、DRCと同じ「フランソワ・フレールの新樽」を購入し、ピノ・ノワールを熟成させています。
特に「イザベル」などの上級キュヴェでは、新樽を贅沢に使用することで、DRCのワインにも通じる華やかなトースト香や、骨格のしっかりした味わいを表現しています。
「カリフォルニアのアンリ・ジャイエ」とも称された故ジム・クレンデネン氏の情熱が詰まったワインは、本家ブルゴーニュに勝るとも劣らない品質です。
| 銘柄名 | 関係性 | 特徴 | 参考価格 |
|---|---|---|---|
| マス・ラヴァル | 使用済み樽 | エレガントな質感 | 約4,000円 |
| デュペレ・バレラ | 使用済み樽 | DRC×ディケムの樽 | 約4,500円 |
| オー・ボン・クリマ | 同メーカー新樽 | 華やかでリッチ | 約10,000円 |
ロマネコンティと同じ樽ではない焼酎や日本酒
ネット検索をしていると、「焼酎界のロマネコンティ」や「日本酒のロマネコンティ」といった言葉を目にすることがあります。
例えば、芋焼酎の「蒼天の煌」や日本酒の「蓬莱 色おとこ」などが有名ですが、これらは基本的に「比喩表現」であり、DRCの樽を使用しているわけではありません。
多くの場合、生産本数が極端に少ない(希少性が高い)、あるいは味わいが非常に洗練されていることを伝えるために「ロマネコンティ」という言葉が使われています。
これらも素晴らしいお酒ですが、「同じ樽の香りを味わいたい」という目的で購入する際には注意が必要です。
豆知識:日本酒とワイン樽
ただし、富山の「満寿泉」のように、実際にブルゴーニュの有名ドメーヌ(アンリ・ジローやラモネなど)の樽を使用して日本酒を熟成させている蔵元も存在します。日本酒とオーク樽のマリアージュも非常に興味深い世界です。
マールはロマネコンティの樽と原料を継承

もし、あなたがワインという形式にこだわらず、ロマネコンティの「DNA」そのものを味わいたいのであれば、「マール・ド・ブルゴーニュ(Marc de Bourgogne)」という選択肢があります。
これは、ロマネコンティのワインを作った後のブドウの搾りかすを蒸留して造られるブランデーです。
原料そのものがDRCの畑のものであり、さらに熟成もDRCの樽で行われます。価格も高額ですが、ワインに比べればまだ手が届く範囲かもしれません。
その香りは野性的で力強く、まさにロマネコンティの魂が凝縮された液体と言えます。
まとめ:ロマネコンティと同じ樽のワインを楽しもう
ロマネコンティと同じ樽を使ったワインは、確かに実在します。
マス・ラヴァルやデュペレ・バレラといった生産者は、DRCから受け継いだ樽を通じて、そのフィネスやエレガンスを私たちに届けてくれています。
また、オー・ボン・クリマのように同じ道具を使うことでそのスタイルに敬意を表する生産者もいます。
これらのワインは、単なる「模倣」ではなく、偉大な伝統を受け継ぎつつ独自の個性を表現している素晴らしい作品です。
ぜひ、今夜の食卓にこれらのワインを並べ、遠くブルゴーニュの伝説的な畑に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
※記事内で紹介した価格や情報は執筆時点のものです。正確な情報は公式サイトや販売店をご確認ください。


コメント